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生えたばかりの永久歯が黄色い・白い斑点がある    受診の目安と歯を守る方法

永久歯の黄色みや白い斑点の受診目安を伝える、東有馬おとなこども歯科のブログ画像

乳歯が抜け、ようやく顔を出した大人の歯。隣の歯より黄色かったり、一部分だけ白く濁っていたりすると、「生えたばかりなのに、もうむし歯?」と気になるものです。

仕上げ磨きが足りなかったのかと、ご自身を責めてしまう保護者の方もいるかもしれません。けれども、永久歯の色には自然な違いがあり、歯がつくられる過程で生じる変化もあります。磨き残しだけで説明できるものではありません。

まず知っておいていただきたいのは、次の3点です。

  • 永久歯は乳歯より黄色く見えることがあり、それだけでむし歯とは限りません。
  • 一部分の白い斑点や黄褐色の変化は、むし歯以外の原因も含めて確認が必要です。
  • 色に加えて、しみる・欠ける・噛みにくいといった変化があれば、次の定期健診を待たずに相談してください。

このページでは、生え変わりの時期に気になる永久歯の色について、受診の目安と、診察後に歯を守っていく方法を説明します。

目次

  1. 次の健診まで待ってよい?受診の目安
  2. 永久歯が乳歯より黄色く見えるのはなぜ?
  3. 白い斑点や一部分の黄ばみで考えられること
  4. 歯科医院では色のほかに何を調べる?
  5. 削らずに見守る場合と、歯を保護する場合
  6. 「経過観察」と言われた後の確認ポイント
  7. 家庭でできるケアと、避けたいこと
  8. 東有馬おとなこども歯科の小児予防
  9. よくあるご質問

次の健診まで待ってよい?受診の目安

色の違いだけで緊急性が決まるわけではありません。今の痛みや、歯の形の変化も合わせて考えます。次の表は病名を当てるためではなく、連絡するときの目安です。

ご家庭で気づいたこと 相談の目安
乳歯より永久歯全体が黄色く見えるが、痛みや欠けはない 通常の診療で確認できます。初めて気づいて判断に迷うときは、受診時期を相談してください
一部分に白い斑点や黄褐色の部分がある。生えたときから気になっている 痛みがなくても、長期間そのままにせず診察を予約しましょう
冷たいものや歯ブラシでしみる、噛む側を避ける、表面が欠けてきた 次の定期健診を待たずに連絡し、症状を伝えて受診時期を相談してください
強い痛みで食事や睡眠に支障がある、顔の腫れや発熱がある 当日中に歯科へ連絡してください。休診時は休日・夜間の診療先へ相談しましょう

お子さんが「しみる」と言葉にできず、歯ブラシが当たる瞬間だけ顔をそむける、冷たい飲み物を避ける、といった様子で気づくこともあります。歯磨きを嫌がるときには、気持ちだけでなく痛みが隠れていないかも見てあげてください。

急に歯の色が変わり、最近ぶつけた覚えがある場合は、そのことも伝えましょう。今回扱う生えたての色の違いとは別に、外傷による影響を確認する必要があります。

永久歯が乳歯より黄色く見えるのはなぜ?

生え変わりの時期は、隣の乳歯との色の差に気づきやすい

歯は真っ白で不透明な一枚の板ではありません。表面を覆うエナメル質には透明感があり、その内側には黄色みのある象牙質があります。私たちが見ている歯の色は、こうした組織の色や光の通り方が重なって生まれます。

乳歯と永久歯では見え方が異なり、一般に乳歯のほうが白く、永久歯にはやや黄色みがあります。そのため、乳歯と永久歯が並ぶ生え変わりの時期には、新しい歯だけが黄色く見えることがあります。

たとえば、前歯全体が薄いクリーム色で、隣の乳歯と比べて色が違う、という場合です。これだけで、汚れている、むし歯になった、歯が弱いと決めることはできません。

ただし、自然な色の違いがあることと、どの黄色い歯も問題がないことは別です。一部分だけ色が濃い、以前と色が変わった、表面が欠けている場合には、診察で確かめましょう。

写真の色だけで、健康かどうかを判断しない

洗面所の照明、窓からの光、スマートフォンの撮影条件によっても、歯の色は違って見えます。ネット上の写真と色を合わせて、むし歯かどうかを判断するのは難しいものです。

保護者の方に見ていただきたいのは、白さの程度だけではなく、「全体の色なのか、一部分の変化なのか」「食事や歯磨きで困っていないか」という点です。色見本のように比較するより、診察で伝えられる変化を整理しておくほうが役立ちます。

白い斑点や一部分の黄ばみで考えられること

表面についた汚れや着色

歯の表面に歯垢や飲食物の色素が付着し、色が違って見えることがあります。歯垢は歯の表面に付着する細菌のかたまりで、食べ物のかすとは異なります。

通常の歯磨きで落とせる汚れもありますが、着色はそれだけでは落ちにくいことがあります。反対に、どれだけ磨いても取れないからといって、すべてが着色というわけでもありません。歯科医院で表面の状態を確認し、必要な清掃を行ってから判断します。

初期のむし歯による白い濁り

むし歯は、最初から黒くなるとは限りません。歯垢の中の細菌がつくる酸によって歯のミネラルが失われると、白く濁って見えることがあります。これを脱灰といいます。

まだ穴が開いていない段階であれば、磨き方や飲食のとり方を見直し、フッ化物を利用するなどして、進行を抑えられる可能性があります。一方、穴が開いて歯の形が失われている場合は、詰め物などによる修復が必要になることがあります。

ここで区別したいのは、「むし歯の進行を抑えること」と「白い部分の見た目が完全に消えること」です。状態が落ち着いても色の違いが残ることがあり、色が残っているだけでケアが失敗したとは判断できません。

歯がつくられる過程で生じたエナメル質の変化

歯は、歯ぐきから顔を出す前に、顎の中で少しずつつくられています。その過程で表面のエナメル質のつくられ方に変化があると、生えたときから白い斑点や黄褐色の部分、くぼみなどが見られることがあります。

エナメル質の発育の問題には、厚みが十分につくられない「減形成」と、厚みがあっても石灰化が十分でない「低石灰化」などがあります。患者さんへの説明では、こうした状態を広く「エナメル質形成不全」と呼ぶこともありますが、すべてが同じ状態ではありません。

低石灰化の一つに、MIHと呼ばれる状態があります。第一大臼歯、いわゆる6歳臼歯の少なくとも1本に境界のはっきりした低石灰化があり、永久前歯にも変化を伴うことがあります。前歯に白い斑点があるだけで、MIHと診断されるわけではありません。

歯がもろくなった部分では、生えた後に表面が崩れたり、冷たいものや歯ブラシの刺激でしみたりすることがあります。見た目だけの問題として扱わず、歯を保護する必要がないか確認する理由はここにあります。

原因は一つに決められず、特定できない場合もあります。「磨き方が悪かった」「あのときの食事が原因だった」と、歯の色だけから結論を出すことはできません。

歯科医院では色のほかに何を調べる?

いつから、どの歯に、どんな変化があるか

診察では、色が違う部分の位置や広がり、表面の状態、歯垢の付き方、痛みの有無などを確認します。前歯だけに気づいて受診した場合でも、奥歯に同じような変化がないかを見ることがあります。

「生えたときから同じ色だった」「最近しみるようになった」「以前より欠けたように見える」といった経過は、判断の手がかりになります。はっきり覚えていない場合は、そのままお伝えください。原因を調べてから来院する必要はありません。

歯の内側のむし歯や、ほかの問題が疑われる場合には、必要に応じてエックス線検査を検討します。検査の種類は、見た目と症状、これまでの経過に合わせて選びます。

受診前にまとめておくと役立つこと

電話や診察では、「白い部分があります」に加えて、次の情報があると伝わりやすくなります。

  • 気づいた時期と、生えたときから同じだったか
  • どの場面でしみるか、食事や歯磨きに困っているか
  • 欠けたり、穴が開いたりしたように見えるか
  • 以前その場所の乳歯をぶつけたことや、治療したことがあるか

すでに撮った写真があれば、経過の説明に役立つ場合があります。ただし、写真をそろえるために受診を遅らせたり、何度も口を開けさせて確認したりする必要はありません。

削らずに見守る場合と、歯を保護する場合

歯の色が違うと、「削らないといけないのでは」と心配になるかもしれません。しかし、処置は色だけで決めるものではなく、むし歯が進んでいるか、歯が崩れやすいか、痛みや生活への支障があるかを見て考えます。

診察で確認された状態 検討する対応の例 続けて確認すること
自然な色の違いで、歯の表面に問題が見られない 色を理由とした処置は行わず、日常のケアと健診を続ける 新しい痛みや形の変化がないか
穴のない初期むし歯や、むし歯リスクが高い状態 歯磨き・飲食習慣の調整、フッ化物の利用など 病変が進んでいないか、磨けているか
奥歯の溝など、予防処置が適している状態 シーラントなどで汚れがたまりやすい溝を保護する 材料が残っているか、周囲に問題がないか
しみる、表面が崩れる、穴がある 刺激を和らげる処置や、状態に応じた保護・修復 痛みの変化、材料や歯の状態、噛み合わせ

これは代表的な考え方です。同じ白い斑点でも、歯の場所や生え方、欠け方によって選ぶ方法は変わります。

シーラントは奥歯の溝を保護する予防処置で、すべての白い斑点や歯のもろさを解決するものではありません。また、一度処置すれば確認が不要になるわけでもありません。基本的な役割は、シーラントの必要性・タイミングと注意点で説明しています。

表面の欠けが大きい場合や、痛みが強い場合には、予防だけでは対応できないこともあります。治療が必要になったときは、どこを守るための処置なのか、今後どのような見直しがあり得るのかを確認してください。必要な治療回数や費用も、歯の状態と処置の内容に応じて説明を受けましょう。

「経過観察」と言われた後の確認ポイント

診察で「今は削らずに見ていきましょう」と言われても、気になっていた色が残っていれば、何もしなくてよいのか迷うかもしれません。

経過観察は、変化を追いながら必要な時期に対応するための管理です。次の診察までに保護者の方が毎日病変を判定する、という意味ではありません。

受診した際には、次の3点を確認しておくと、家での迷いが減ります。

  1. 今回、処置をせずに見守れると判断した理由
  2. 次はいつ診てもらうか、その間の歯磨きで気をつける場所
  3. どんな変化があれば、予約日より前に連絡するか

例えば、色が同じでも新たにしみるようになった、歯ブラシを当てられなくなった、少し欠けたように見える、といった変化は連絡の目安です。「色が濃くなるまでは大丈夫」と決めず、お子さんの使いにくさにも目を向けてください。

反対に、白い部分が残っていても、表面や症状が安定しているため、同じケアを続けると判断することがあります。色を消すことだけを目標にせず、食事や歯磨きができる状態を維持し、歯の変化を追うことが大切です。

家庭でできるケアと、避けたいこと

白い部分を落とそうと、強くこすらない

歯そのものの色やエナメル質の変化は、表面の汚れのようには落とせません。白い部分を爪や器具でこする、研磨力を期待して強く磨くといったことは避けてください。

市販のホワイトニング用品や歯の表面を削るような方法を、原因が分からないままお子さんに使うのも控えましょう。見た目が気になる場合も、まずは歯の状態と年齢に合う対応を歯科で確認します。

しみるときは、痛みを我慢させて磨き続けない

歯磨きは続けたい一方、しみる場所を繰り返し強く磨く必要はありません。やわらかい毛の歯ブラシで力を抑え、痛みで磨けない部分があれば、そのままにし続けず歯科へ連絡してください。

受診時には、使っている歯ブラシや歯磨き剤を持参したり、製品名を伝えたりすると相談しやすくなります。仕上げ磨きの続け方は、嫌がるお子さんの仕上げ磨きとケアの工夫も参考にしてください。

フッ化物は、歯を守るために年齢に合った使い方を

フッ化物にはむし歯を予防し、初期の脱灰した部分の再石灰化を助ける働きがあります。ただし、欠けた歯の形を戻したり、歯がつくられる過程で生じた色の違いを必ず消したりするものではありません。

国内4学会の提言では、6歳以上はフッ化物濃度1,400〜1,500ppmFの歯磨き剤を、1.5〜2cm程度使い、就寝前を含め1日2回磨くことが推奨されています。磨いた後は軽く吐き出し、うがいをする場合は少量の水で1回にします。

5歳以下は濃度や使用量が異なります。また、吐き出しが難しいお子さんなどは、年齢だけで決めず歯科医師・歯科衛生士に相談してください。詳しくは4学会合同のフッ化物配合歯磨き剤の利用方法をご確認いただけます。

間食や甘い飲み物は、回数や時間も振り返ってみましょう。歯の色の原因を食事だけに結びつける必要はありませんが、むし歯を重ねないために、飲食と歯磨きの両方を整えていくことは役立ちます。

東有馬おとなこども歯科の小児予防

川崎市宮前区の東有馬おとなこども歯科では、むし歯になる前の予防を重視しています。小児の健診では、染め出しで磨き残しを見えるようにした歯磨き指導、フッ素塗布、シーラント、食生活の相談などを行い、健診の間隔はお子さんごとにご案内しています。

また、当院では写真や模型を用いた説明を行い、お子さんのペースや不安に配慮して診療を進めています。怖さやしみる感覚がある場合も、最初にお聞かせください。お子さんができたことを積み重ねながら、お口を守る習慣につなげたいと考えています。

診療方針は当院の小児歯科・こどもの予防をご覧ください。

よくあるご質問

生えたばかりの永久歯が黄色いのは、磨き不足ですか?

それだけでは判断できません。永久歯は乳歯より黄色く見えることがあります。表面の汚れや着色、歯がつくられる過程の変化なども考えられるため、強く磨いて落とそうとせず、気になる部分を診察で確認しましょう。

白い斑点がある歯は、必ず削りますか?

必ずではありません。原因、穴や欠けの有無、むし歯の進行、痛みなどを確認して判断します。予防と経過観察を続ける場合もあれば、歯を保護・修復する処置が必要な場合もあります。

フッ素を塗れば、白い部分はなくなりますか?

必ずなくなるわけではありません。むし歯予防や再石灰化を助けることと、色の違いが消えることは分けて考えます。白い部分が残っていても安定している場合があるため、見た目だけで効果を判断しないでください。

前歯に白い斑点があると、奥歯にも問題がありますか?

必ずあるわけではありません。ただし、前歯と奥歯に関連した変化が見られることもあるため、目立つ前歯だけでなく、お口全体を確認します。ご家庭で奥まで無理に調べる必要はありません。

痛がっていなければ、相談しなくてもよいですか?

初期のむし歯などは、痛みがなくても見つかることがあります。一部分の色の違いが気になる場合は、症状が出るまで待たずにご相談ください。すでに経過観察中の歯は、指示された健診間隔と、早めに連絡する目安に沿って管理します。

気になる色は、これから歯を守るための相談のきっかけに

生えたての永久歯が乳歯より黄色く見えても、自然な色の違いということがあります。一方で、一部分の白濁や黄褐色の変化、しみる・欠けるといった様子には、保護や治療が必要な場合があります。

色の原因を保護者の方だけで見分ける必要はありません。「いつから気になったか」「食事や歯磨きで困っていないか」を伝えていただくことから、確認を始められます。

東有馬おとなこども歯科では、電話・Webからご予約を承っています。ご相談の際は、「生えたばかりの永久歯に白い部分がある」「歯磨きのときにしみるようだ」など、気づいたことをお伝えください。初めての方へのご案内・予約方法もご確認いただけます。

参考資料

【監修者紹介】
井戸 俊輔(いど しゅんすけ)

歯科クリニックに対して、このようなお考えを持たれている方も多いかもしれません。
「歯医者さん恐いな」「通うの面倒だな」「こどもがいるから受診したいけど行けないな」など。
当院は、患者さんが歯科クリニックに対して不安に思いそうなことを、まずは解決したいと考えております。患者さんの不安や悩みを解消された後、こんな綺麗な口元を実現したい、正しい噛み合わせで美味しくご飯が食べたいなど、希望されることについて、お話を聞かせていただきます。
治療回数はかかってしまう場合もあるかもしれませんが、「あの歯科クリニックへ通って良かったな」と感じていただけるよう、東有馬おとなこども歯科は、丁寧なコミュニケーションと患者さんお一人おひとりに適した診療に努めてまいります。スタッフ一同、クリニックでお待ちしております。
略歴:
平成18年明海大学歯学部入学
平成23年明海大学歯学部卒業
平成23年歯科医師免許証取得
平成24年歯科医師臨床研修終了
平成24年4月埼玉県内歯科クリニック勤務
平成26年12月埼玉県内歯科クリニック退職
平成27年1月岡山県津山市井戸歯科クリニック勤務
平成27年5月岡山県津山市井戸歯科クリニック退職
平成27年6月埼玉県内歯科クリニック勤務
平成29年4月埼玉県内歯科クリニックにて副院長就任
令和2年5月埼玉県内歯科クリニック退職
令和3年3月東有馬おとなこども歯科開院
【所在地】
〒216-0002 神奈川県川崎市宮前区東有馬5-1-2
メディカルプラザD東有馬3F

【電話番号】
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